蓮池薫さん、奥土祐木子さん
 
 電脳補完録


北朝鮮の発表:生存

拉致:昭和53(1978)年7月31日 新潟県柏崎市

昭和53(1978)年7月31日、午後6時に新潟県柏崎市の海岸から250メートル離れた図書館で待ち合わせをした後拉致された。蓮池さんは当時20歳で帰省中の中央大学の学生、奥土さんは当時22歳の美容指導員。蓮池さんは夏休み後に提出するレポートを書き上げたばかりで、奥土さんは職場の店長に「コーヒーを一杯飲んだら帰るわ」といって出かけており自らの意志で失踪すべき理由はない。海岸近くに林があり、そのあたりで拉致されてゴムボートのある地点まで移送されたものと思われる。

警察庁が拉致事件と認定

   
   

蓮池 薫(はすいけ かおる)さん
1957年9月29日生(現在45歳)
新潟県柏崎市
当時 中央大学3年生(20歳)
   
 

*1978年7月31日、新潟県柏崎市の実家に帰省中に行方不明となる。
* 家族から自転車を借り、「ちょっと出かけてくる。すぐ帰る。」と言って自宅から出かけたまま消息を絶った。
* 翌日、蓮池さんが乗っていた自転車が海岸から約200メートル離れた図書館の前で発見された。
* 中央大学では法学部に在籍し、弁護士になるのが夢だった。
* 高校時代は演劇部。
* 朝鮮名は「パク・スンチョル」。
* 北朝鮮の社会科学院民俗研究所資料室で、日本の観光パンフレットなどの翻訳の仕事をしていた。
* 同時に拉致された奥土祐木子さんと1980年5月15日に結婚し、子供が2人いる。平壌市内ランナン(楽浪)区域に居住しており、長男パク・ギヒョクさんは電子計算機単科大学の学生。
* 北朝鮮への入国経緯は、「柏崎市で特殊機関工作員が語学養成のため拉致した」と発表された。
* 日本への帰国の希望については、「こちらにはこちらの都合がある」と答えたという。
* 帰国後、地村夫妻から「先生」と呼ばれていたことなどから、帰国者5人の中でも目付役的な存在と目されたが、本人はこれを否定。
* 10月25日午前、奥土祐木子さんとともに柏崎市役所で婚姻届と子供の出生届を提出。薫さんは「奥土祐木子が蓮池祐木子になると思います」と照れ笑い。
* 長女は1981年12月8日生まれ。

   
奥土 祐木子(おくど ゆきこ)さん
1956年4月15日生(現在46歳)
新潟県柏崎市
行方不明当時 カネボウ化粧品会社社員(22歳)
   
  *1978年7月31日、蓮池薫さんと交際していた奥土さんは「これからデートで、図書館で待ち合わせをしている」と言って新潟県柏崎市の薬局を出た後、行方不明となった。
* 翌日、蓮池さんが乗っていた自転車が海岸から数百メートル離れた図書館の前で発見された。
* カネボウ化粧品の美容指導員だった。
* 朝鮮名は「キム・グムシル」。
* 同時に拉致された蓮池薫さんと1980年5月15日に結婚し、子供が2人いる。平壌市内ランナン(楽浪)区域に居住しており、長男パク・ギヒョクさんは電子計算機単科大学の学生。
* 北朝鮮への入国経緯は、「柏崎市で特殊機関工作員が語学養成のため拉致した」と発表された。
* 日本への帰国の希望については、「夫とよく相談したい」と答えたという。
* 10月25日午前、蓮池薫さんとともに柏崎市役所で婚姻届と子供の出生届を提出。蓮池祐木子さんになりました。

 

北朝鮮が呈示した個別情報
 

蓮池 薫さん

  •  朝鮮名:パク・スンチョル 男 1957年9月29日生
  •  本籍地:新潟県柏崎市
  •  住所:同上
  •  前職:中央大学3年生
  •  現職:社会科学院民俗研究所資料室翻訳員
  •  入国経緯:1978年7月31日、柏崎市で特殊機関工作員が語学養成のため拉致
  •  生活状況:1980年5月15日、奥土祐木子さんと結婚。プライバシーに関するので詳細は本人に確認してほしい。

    ※別途面会記録は御家族に手交。


奥土祐木子さん

  1.  朝鮮名:キム・グムシル  女  1956年4月15日生
  2.  本籍地:新潟県柏崎市
  3.  住所:同上
  4.  前職:カネボウ化粧品会社社員
  5.  現職:被扶養生活
  6.  入国経緯:蓮池薫さんと同じ
  7.  長男:パク・ギヒョク 電子計算機単科大学学生
  8.  平壌市ランナン(楽浪)区域に居住。他の詳細はプライバシーに関するので、本人に確認してほしい。

    ※別途面会記録は御家族に手交。