
投稿者
trycomp 投稿日時 2004-10-25 21:33:27 (9409 ヒット)
24日、藤沢で開催された救う会神奈川主催の講演会に行ってきました。
この講演会は、寺越昭男さん、内田美津夫さん(寺越昭二さんの三男)、特定失踪者藤田進さんの弟・藤田隆司さん、特定失踪者問題調査会・常務理事の杉野正治さん、北朝鮮難民救援基金の活動家で中国政府によって8ヶ月間、不当勾留されていた野口孝行さんなど、本当に幅広い人選の講演会でした。
会場では座席にそれぞれの資料が置かれていました。開場してからしばらくすると二人の女性がスタッフに詰め寄っている姿を見かけました。この資料の一枚を指して、「このような集会と関係があるのか?」と詰問すると共に、講演会の登壇者にも苦情を申し立てている。問題の資料は11月2日に行われる「北朝鮮に人権を」と題された講演会の告知でした。(
LINK)「北朝鮮による拉致・人権問題に取り組む法律家の会」が主催するもので、デビット・ホーク氏などの講演が予定されています。また、登壇者の中では、北朝鮮難民救援基金の野口氏と事務局長の加藤博氏のことを問題にしているように見受けられました。
西村幸祐氏の評論の一節にこのような文言がある。
『 拉致問題に関心を持ち、北朝鮮の歪んだスターリニズム体制を批判する日本人の間でも脱北者への関心はさほど大きくない。しかも、「救う会」「家族会」をサポートするための情報交換が最も盛んなネット上でも、脱北者には批判の声さえ寄せられている。北朝鮮亡命者が日本に理不尽な要求を行うのではないかという危惧も多く、脱北者への無関心は、やがて現れるであろう大量の難民への拒否感と共に、日本人にとって構造的・歴史的なバリアーにまでなってしまったのだ。』
恐らく、今回、苦情を申し立てていた女性二人も熱心な支援者なのであろう。しかし、私にはこの狭量さが不思議でならない。北朝鮮からの脱北者を救援する人々を何故に、それほど忌避しなくてはならないのか。「カンパを返してくれ」という言葉も聞こえた(確認はしていないので、断言はしない)が、なんとも情けない思いがした。
アメリカの「北朝鮮人権法案」が可決された。この人権法案は、実は中国に対してとても厳しい内容となっている。北朝鮮の人権状況を改善させる、ひいては拉致問題を解決させるには、中国をどう動かすかがキーポイントとなることの証左でもある。この点において野口さんや加藤さんの話しは私にとって非情に興味深いものであったし、今後、拉致問題解決のために、ご助力いただくことも多々あると感じるものであった。
救う会神奈川や「北朝鮮による拉致・人権問題に取り組む法律家の会」以外では、なかなか今回のような登壇者を集めることはない。松木信宏さんも挨拶の中で述べていたが、今後、拉致問題を解決していくためには、中国問題、韓国問題、よど号問題など様々な障害が待ち受けている。より幅広い連携が必要になってくるのではないだろうか。
ちなみに、野口孝行さんが不当に勾留されていた時期、拉致被害者家族の松木信宏さんは折に触れて、外務省などに善処をお願いされていた。
24日、松木信宏さんの挨拶
------------------------------------------------------------
松木信宏です。よろしくお願いします。
今、よど号の妻たちが順番に帰国してきております。まぁ、一応拉致というものに関しては認めてないもんですから、旅券法違反で、という形で逮捕、帰国即逮捕という形になっております。前回逮捕されました安部公博の妻の魚本民子の裁判を、神奈川の会の事務局長さんと一緒に傍聴させていただきました。拉致に関しては全く身に覚えがないということを、まぁ、メンバーの主張と同じような話で否定をし続けております。ただ、先日、どこかの民放のテレビで、今回帰ってきました水谷協子(田中協子)に関する取材の過程で私の兄や石岡亨さんを拉致したとされているよど号妻の森順子、黒田佐喜子のインタビューが流れていたらしく、今までは私の兄や石岡さんとは会ったこともないと主張していたんですが、今回、まぁ面識はあるというようなことを言い始めているようです。石岡亨さんとスペイン・バルセロナの動物園で写っている写真というものがずっと報道されておりまして、よど号メンバーたちも全く知らないというのは辻褄が合わなくなって来ているんだと思います。で、この面識はある、ということを、これからどういう風な形で拉致とは関係ないと言ってくるかはわかりませんが、恐らく私の兄や石岡さんは自分たちの意思で北朝鮮に入ったのだというような主張をしてくるのではないかと考えております。
しかし、どういう風な形で言ってくるのであれ、一昨年9.17の時に北朝鮮側は「拉致をした」ということを認めておりますので、それを間違いだとはよど号メンバーたちも言いにくいのではないかと思います。まぁ、実際、日本国内の拉致と違いまして私の兄たちは、ヨーロッパから猿ぐつわをされて連れて行かれたという訳ではありませんので、ある意味だまされたという側面がありますので、自分たちの足で北朝鮮に入ったことは間違いないのでしょう。しかし、そのような形で入りはしましたが、だまされたと気付いて帰りたいという状況で、北朝鮮からはいそうですかと出してもらえるような状況ではなく、二十何年も、帰りたいのに帰れないという状況になっているのはやはり「拉致監禁」になるのではないかなと私は思っております。だから、まぁ、どういう形でメンバーが言ってこようとも私らは全力でそれを払いのけていくつもりでおります。
よく私が言ってるのは、自分たちの意思で北朝鮮に入った人間、自分で望んで北朝鮮に入った人間がこうやって、北朝鮮と日本を行き来するようなことが出来まして、自分の本意でない形で北朝鮮に入ってる人間が帰ってこれない。これは国内で拉致された方、拉致された可能性のある方含めて、そういう人たちが帰ってこれないというのは理不尽ではないか。あまりにも理不尽すぎないか、と思っております。
これから5人の方の家族とか戻っては来られましたけども、ある意味、私らの家族などは今からが正念場ではないかと思っております。日本国内での拉致の場合は、明らかな主権侵害とかがありますが、私らの場合はそういうものとは少し次元は異なりますけども、なんとしても取り返していく、やっていかねばと思っております。他の人たちの何倍もの労力が必要となってくるのではないかと思っております。やはり自分たちの力だけでは、こういうものは解決してはいきませんので、やはり北朝鮮のことをよく知っている方々、今日いらっしゃってる難民救援基金の加藤さんの所みたいな所と色々、情報を交換しながら、北朝鮮という国はどういう国なのかを見極めながらやっていかなくてはと思っております。一筋縄で行くような国ではありませんので、心してかからねばと思っております。
よくこの拉致問題というのは政治家の方々もやっと興味を持ってきておられるというような話を耳にはしますけども、このよど号問題については、不思議なことにどの政党の方々も後ろずさりしてしまう、というところがあります。やはり拉致の実行犯が日本人であるということもあるのかなと思っておりますし、今、よく陳情とかもさせていただくんですけども不思議なことに与党の方々がこの問題については非常に後ろずさりしており、陳情を出す時には例えば5人の家族が帰ってくる前であれば「5人の問題が今こうしてる時にはちょっと・・」というような話になりますし、つい最近の場合は、うちの家族会の増元さんが選挙に出ておられる時期でしたので、「選挙期間中はライバルですから」というような感じでお断りが入ったり、まぁ、なにかと理由につけてこういう陳情事というのは、受けていただけなかったという現状があります。
普通なら、対北朝鮮ということだけ考えておればいいのかもしれませんが、私らの場合は、日本国内の方々の方がなかなか強敵でありますから、そういう方々をどう説得してやっていただく方向に持っていかなくてはいけないのか、ということも考えなくてはいけないので、まぁ、難しいなと感じております。今日いらっしゃってる寺越さんの所の場合は、やはりお身内の方で北朝鮮にいらっしゃる方もいますので、そういう意味でさらに難しい。家族会の飯塚副代表の場合は、今度は韓国という国がからんでいますので、またさらに難しい。これから本当に、安否未確認者、どのケースも状況としては、なかなか厳しいものがあると思います。やはりそういう厳しい状況を前に進んでいくためには、皆様方のご指示が、前提になるかと思いますので、どうか引き続きご協力いただければと思っております。
------------------------------------------------
救う会神奈川の掲示板では、早くも講演要旨がアップされ始めている。
注目してほしい。
http://6541.teacup.com/sukuukai/bbs