This site will look MUCH better in a browser that supports web standards, but its content is accessible to any browser or Internet device.
青木直人BLOG http://aoki.trycomp.com/ 青木直人さん動画集 http://nyt.trycomp.com/aoki/
昨年12月、河野洋平衆議院議長は訪中し胡錦涛国家主席と会談した。日本のメディアは「衆議院議長」としか肩書きを付けない。しかし、当の中国の人民日報は「衆議院議長、国際貿易促進協会会長河野洋平」とはっきりと書いている。この時の訪中の受け入れ窓口は、全人代ではなく「中国国際貿易促進会」である。この訪中は、故橋本龍太郎氏の跡を継いで国貿促会長となった河野洋平の新会長就任挨拶と会員企業のビジネスのためのロビー工作だったと言える。胡錦涛との会談で河野は「環境」「省エネ」、そして中西部と東北三省の開発に「国貿促」企業の参入と協力を申し出ている。中国の大型プロジェクトに参入したいという企業のロビー活動である。中国はこのロビー活動に対して、一つの見返りを要求した。その見返りこそが、「北京五輪を支援する議員の会」の設立である。3 月、河野洋平は衆議院議長という肩書きを最大限利用して議員の会を発足させる。設立総会には、中国の王毅駐日大使も出席し満面の笑みで祝賀スピーチを行っている。
アメリカでは下院議員108人がダルフールでの虐殺加担に対し胡錦涛主席に抗議文を送り北京五輪のボイコットもありうることを警告、フランスのロワイヤル大統領候補がボイコットを叫んだ。女優ミア・ファローが書いてWSJに掲載された記事は、北京五輪の芸術監督に就任していたスピルバーグを1936年のベルリン大会への賛歌であった映画「オリンピア」のナチディレクター“レニ・リーフェンシュタール”と比較し、「スピルバーグ監督は果たして、北京五輪のレニ・リーフェンシュタールになりたいのか」と批判した。そういう中で日本では、衆議院議長や各党の幹部が連なって「北京五輪を支援する議員の会」を設立したのである。これは、日本での「北京五輪ボイコット」の声を抑えるだろう。少なくともボイコットの動きが国政レベルで始まることはあり得ない。さらに、この「議員の会」の目的はそれだけではない。今後、政府に対して強力な圧力団体となるだろう。オリンピックの成功、友好、という名目で様々な対中援助を引き出す。
ダルフールの「大虐殺」に目を向けなくても、日本には「拉致問題」がある。拉致問題を解決しようとしない北朝鮮を支えているのは中国である。その中国に対して日本は「北京五輪」をカードにして解決を迫るべきである。中国の隣国である北朝鮮に日本人が数十年の長きにわたって捕らわれている。脱北し中国に入国した日本人妻は、中国官憲の目に脅えている。そういう中で日本人選手の活躍に無邪気に喜ぶことが出来るのだろうか。ボイコットを口にしなくてもいい。「北朝鮮に捕らわれたままの同胞のことを思うと隣国の中国での平和の祭典には強力しかねる」このくらいのことは日本の国会議員でも言えるだろう。いや、言わなくてはならないはずだ。
「北京五輪を支援する議員の会」の名簿を見ているとなんであの人がこんな議連に入っているんだ、と思う人もいるかもしれない。断り切れなくて、つきあいで、という議員もいる。あるいは脳天気に「平和の祭典、オリンピック」には強力するのが当たり前、という議員もいるだろう。しかし、その行為が「拉致問題」の解決を遅らせ、中国の人権問題、北朝鮮の人権問題、ダルフールの虐殺の解決を阻害することであることを知るべきである。このリストに掲載されていることは“恥”であることを知るべきである。今からでも遅くない。脱会し、それを表明するべきである。リストには選挙区も掲示した。自分の選挙区の議員が入っていたら、今すぐ抗議をして欲しい。
河野洋平はこの7月にも訪中した。日本国際貿易促進協会訪中団の団長としての訪中である。中国からはさぞお褒めにあずかったことだろう。